「ゲームマーケット2019秋」初参加を終えて/雲倉

こちらのブログでは、はじめまして!

「オダノブなんだっけ?」製作のマッチダンディズム・雑用諸々担当、雲倉です。


ゲームマーケット公式ページのゲーム説明の記述・blog更新、取説やパッケージやチラシのコピー文言作成、ゲームシステム及びルールの策定とブラッシュアップ、販促やPR全般の企画と推進、などなど、アートワーク以外をやっておりました。

と言っても我々、基本的に全員が「やりたい事は何でもやる」のスタイルなので、少しでも手を出したら「やった!」と言い張ってたりします。

ちなみに私には絵を描かせないで下さい。死人が出ます。


さて、つい先日の「ゲームマーケット2019秋」が、我々の初参加イベントでした。

つい先日……

……

あれ!? もう4ヶ月以上前!?


実はこのブログ記事、書き出しだけは用意してたんですが、色々あってずっと放置していたんです。


そういやブログ書いてたな~そろそろ投稿するか~……と思って下書きを開いたら、まっさらな生まれたままの姿で私を迎えてくれて、ウブな私は赤面を通り越して表情がなくなりました。


さて我々、イベント参加も初めてですが、「オダノブなんだっけ?」も初製作のゲームだったりします。

あらゆる事が初めてで、ワケが分からなくて、ひたすら慌ただしく、必死で、テンパって、どうにかこうにか乗り越えて、いっぱい笑って、ありがとうを言って、クタクタに疲れて、ようやく家に帰り付いて、打ち上げの途中でみんなゾンビになって、それでも次回作についての会議を半分寝ながら進めている、という。

感想は、一言に尽きます。

「楽しかった!!!!」


さて、楽しかった一方で、色々と試練がありました。それはもう、いっぱい。

折角なので、制作秘話よろしく「オダノブがいかにして生まれたか」を連載しようと思います。

ただこれ、どうしたって自慢話になります。

当たり前です。「オダノブ」は自慢の子供みたいなものなので、どうしても親目線で語ってしまいますから。完全に親バカです。


でも、それも含めて今回は「ゲーム作りって楽しい!」と心から思えました。

できるだけ、多くの人に共感いただけるような振り返りになるよう、また私自身も初心を忘れないよう、少しずつ書いていこうと思います。

良かったら、我々の自慢話に付き合って頂けると幸いです。


我は天才ゆえ「オダノブなんだっけ?」は一晩で出来た
はい嘘ー!!
嘘です! これ嘘です!
正確には
「1日でほぼ完成して遊べるようになったけど、ちゃんと出来上がるまでには4ヶ月」
です。

実際には細かーいトコロを何度もダメ出しして、どうやればスムーズに遊べるか?をちくちく修正してやり直して、ようやく完成にこぎ着けています。
しかも出来上がったのは萬印堂さんの本締切前日でした。(早割ですらない)

我は天才ゆえマニュアルは一週間もあればできた
はい、これも嘘です。
実は8月くらいまで「まだ間に合うっしょー」くらいに余裕ぶっこいてたんですよ。
なんたって、5月末の時点で一応システムはほぼ出来上がってて、テストプレイも重ねてて、デザインも出来てたので。
後はマニュアルとかパッケージを作るだけだし、一週間くらいあれば余裕でしょうと。

全然そんなことなかった。

ふと9月に入って萬印堂さんのスケジュールを確認してみたら、
「早割 今週末で締切」
の文字。

焦りましたね。
まぁでも今から頑張れば何とか週末には間に合うはず、と思って、頑張りました!
もちろん無理でした!

我が作った完璧なシステムに変更なぞ不要
あぁもう、トンでもない大嘘ですね。嘘八百です。
オダノブは、9月に入ってから何度も何度も何度も修正されました。
もちろん、大まかな流れは変わってないんですよ。
けれど細かなルールは初期と比べて、かなり変わりました。

私自身も自覚してなかったんですが、私はどうやら自分で思う以上に、遥かに性格が悪かったようで。
はじめてオダノブのルールを作った時、あちこちにそれはそれはイヤラシイ仕掛けを織り込もうとしたんですね。
それらはことごとく、ボツにしました。
「面白くならない」から!

マニュアルの下書きが出来たら我が役目は終わり
もちろん嘘です。嘘八百万神です。
全然そんなことはなかったです。
ひたすら、自分に対しての問いかけが始まりました。
  • このゲームの売りはなに?
  • 何がどうなると面白いの?
  • それってなんで面白いの?
自問自答してるだけでダメージを受けるって、なかなか出来ない体験です。
でも同時に自分で切り返してドヤ顔できるので、気分的にはセルフワッショイ大会です。

さて、なんでこんな事をしてたかと言えば、パッケージの裏側デザインです。

個人的に、パッケージの裏側って、ゲームデザイナーがめちゃめちゃ頭を振り絞って作るべきトコロだと思っておりまして。
だって、仮にですよ。お店にボードゲームが並んでて、手に取ったら、絶対に裏側読みますもん。読みますよね。
まずはパッと目に付いたところを、そしてイメージイラストや写真、んで端から端まで全部。
これをしかと読み込んで、自分に刺さるゲームなのかどうかを、皆さんきっと判断してるハズです。
(もし違ってたら、皆さんなにを参考にしてるか是非とも教えて下さい)

でも、裏側スペースは限られてるので、吟味しなければ入りません!
詰め込みゃいいってモンでもない!
気分はパズルゲームでワードゲームでした。
ゲーム作ってるのにゲーム感覚で遊ぶ。
うーん贅沢!

今度こそ我が作業は終了
どうせこれも嘘だろうって? はい嘘です。
終わらんのですよ!!
やりたい事が山ほど出てくるのです!!
というか、この記事を書いている4月現在ですら、オダノブでやらにゃいかん事がまだまだ出てきてます。
ゲーム自体は完成してるから、製品が出来た=完成というのが1つの節目なのは間違いないのでしょうけどね。

でも、ゲーム製作者の皆様が必ず経験するであろうフィードバックがあり、私はコレでようやく1工程が終わりかなと思ってます。
これがとても大事で、とても楽しくて、とてもとても悩ましい!

そんなこんなで
どうにか完成したのが拙作「オダノブなんだっけ?」です。
振り返ってみれば、もうすぐ一年が経とうとしてますが、ホントあっちゅう間ですね!

繰り返しになりますが、我々は今回の作品が本当に初めてのモノ作りでした。
なので、どこに注力すればいいのか、どこなら手抜きしていいのかが分からず、とりあえず思いついた事は全部やっとこう、って感じで取り組んじゃってました。
たぶん、余所の方から見たら「うっわ非効率的」「時代遅れ」「やりすぎ」と思われる事もやってたかと思います。
だって初めてだから何も分からなかったので!

でもおかげで、色々な事を学ぶ事が出来て本当に良かったです。
頭がカタいので、自分たちでやってみないと納得も理解もできないんですよね。
だからこそ、今回の「はじめて」は得難い、ありがたい経験ばかりでした。

改めて振り返って見ても、本当に無駄も多いし、もっと色々やりようがあったなーという事だらけでした。
でも楽しかったから、とりあえず、よし!

つづく
さてさて、コレを書いている今は、既に二作目が完成して、一部店舗で販売されております。
さぼっちんぐアケチくん」という、オダノブなんだっけ?のスピンオフ的な作品です。
といっても、システムは全く違うし、世界観を共有しているワケでもなく、単に似たキャラを登場させただけの完全別ゲームであります。

「表向き協力型ゲーム」と銘打ってますが、実はコレ、ゲームマーケット2020春に応募した時点では何も決まってなかったのです。
とりあえず私の性格の悪さを反映できるようなゲームならいいなーと思って、ふと浮かんだワードで先にコンセプトだけ決めてしまいました。
嫌な言葉ですよね、「表向き」。

さて、そんな勢いだけで作ったゲームが、果たして面白くなったのか?
私はこれ、手間味噌ながら、めちゃめちゃいいバランスのゲームに仕上がったと思ってます。
頭がいいだけでも勝てませんし、運だけでも勝てません。でもたまに、運だけで勝ち負けが決まる理不尽もあります。
口の上手い人が要領よく立ち回る事もできますし、無言で黙々と点数稼ぎをする事もできます。

是非ともこの理不尽、皆さんにも実際に体感いただければと思います。
お試しの程、よろしくお願いします!

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